成果報告書

平成26年度 共同利用・共同研究 成果報告書

  1. 課題番号:共2014-01
    電気推進ロケットへの応用を目指した高密度ヘリコンプラズマの発光分光計測に関する研究
    Research on Optical Emission Spectroscopic Measurement of High-Density Helicon Plasma for Application to Electric Propulsion Rocket
  2. 課題番号:共2014-02
    新規リン酸化状態特異的抗体を用いた放射線感受性・癌罹患性予測法の開発
  3. 課題番号:共2014-03
    大気圧非平衡プラズマジェットの発光分光計測によるラジカル観測
  4. 課題番号:共2014-04
    高温ガス炉の3S特性に関する研究
  5. 課題番号:共2014-05
    模擬星間物質への陽子線照射による有機分子の生成
  6. 課題番号:共2014-06
    熱中性子挙動の解明に関する研究
  7. 課題番号:共2014-07
    Al4SiC4を焼結助剤とした炭化ケイ素セラミックスの焼結性及びその特性評価
  8. 課題番号:共2014-08
    制御棒吸収材料B4Cの物性研究
  9. 課題番号:共2014-09
    配向性セラミックスの中性子耐照射性に関する研究
  10. 課題番号:共2014-10
    中性子星合体r過程における核分裂の効果
    Effects of Nuclear Fission in r-Process Associated with Neutron-Star Neutron-Star Mergers
  11. 課題番号:共2014-11
    総和計算による遅発中性子収率の精度向上に関する研究
  12. 課題番号:共2014-12
    時間依存密度汎関数法による核分裂過程の微視的研究
  13. 課題番号:共2014-13
    動力学模型に基づく統一模型による代理反応の理論的記述
  14. 課題番号:共2014-14
    核融合原型炉の基本制御に適用可能な計測の検討
  15. 課題番号:共2014-15
    化学蓄熱材料の伝熱促進による高性能化 のための物性測定
  16. 課題番号:共2014-16
    近赤外分光法を用いたベントナイト/水/金属イオン混合物の定性分析
  17. 課題番号:共2014-17
    タンデム加速器用冷陰極PIG負イオン源の最適動作条件
  18. 課題番号:共2014-18
    高燃機度燃料を用いたCANDLE炉実現性に関する研究
  19. 課題番号:共2014-19
    カーボン-固体酸化物系の複合材料によるエネルギー変換反応の促進
  20. 課題番号:共2014-20
    DNA損傷修復タンパク質リン酸化によるDNA修復,細胞死の制御
    Regulation of DNA Repair and Cell Death through Phosphorylation of DNA Repair Proteins

課題番号:共2014-01

研究代表者: 赤塚 洋
研究分担者(所属): 根津 篤(技術部・技術専門員),篠原俊二郎(東京農工大・工学研究院 先端機械システム部門),桑原大介(東京農工大・工学研究院 先端機械),田中瑛子(東京農工大・大学院工学府機械システム工学専攻・M1)
研究課題名: 電気推進ロケットへの応用を目指した高密度ヘリコンプラズマの発光分光計測に関する研究
Research on Optical Emission Spectroscopic Measurement of High-Density Helicon Plasma for Application to Electric Propulsion Rocket
研究期間: 平成26年10月1日~平成27年2月28日
抄録: 電気推進ロケットへの応用を目指し,Arを母ガスとするヘリコンプラズマの正確な計測のため,発光分光計測の基礎を確立することを目的として標記研究に着手した。発光源である励起状態の生成消滅に関して,「Ar衝突輻射モデル(CRモデル)」計算コードを使用し,Ar原子の各励起状態密度計算を実施した。電子衝突励起の速度係数の電子エネルギー依存性の差や,衝突と輻射遷移のいずれが主要な過程であるかによって電子温度・密度への励起密度比の依存性が異なることにつき,原子物理学の立場から考察を行った。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-02

研究代表者: 松本義久
研究分担者(所属): 染谷正則,坂田耕一(札幌医大・医),福地 命,劉 嗣誠,Rujira Wanotayan(東工大・原子炉研)
研究課題名: 新規リン酸化状態特異的抗体を用いた放射線感受性・癌罹患性予測法の開発
研究期間: 平成26年10月1日~平成27年3月31日
抄録: DNA二重鎖切断(DSB)は放射線によって生じる様々なDNA損傷の中で最も重篤であり,癌放射線治療の成否の鍵を握る。DNA-PKはDSBの修復において,センサーとして働く重要な分子である。本研究は,松本研究室で作製された抗体(XRCC4リン酸化状態特異的抗体,α-pXRCC4)を用いた新たなDNA-PK機能評価法を開発することを目的とし,放射線照射後のヒト培養細胞およびリンパ球の抽出液を用いてウェスタン・ブロッティングを行った。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-03

研究代表者: 赤塚 洋
研究分担者(所属): 根津 篤(東工大・技術部),湯地敏史(宮崎大・教育文化学部),岡村好美(宮崎大・教育文化学部),藤丸厚志(宮崎大・教育文化学部・技術職員)
研究課題名: 大気圧非平衡プラズマジェットの発光分光計測によるラジカル観測
研究期間: 平成26年10月1日~平成27年3月31日
抄録: 本研究では,大気圧非平衡放電プラズマにおけるプラズマ中から生じるラジカルを簡易的且つ安価な手法で観測できる方法を提案することである。特に,プラズマによる材料の表面処理におけるラジカルの分布を化学機器分析により定量的に評価し,プラズマ中での発光分光計測による素過程を含め算出された各種パラメータの結果をクロスチェックすることにより,プラズマ中から生じるラジカルの生成状態を定量的に見出すことを主な研究目的とする。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-04

研究代表者: 大橋弘史(日本原子力研究開発機構(原子力機構)),相楽洋(東工大)
研究分担者(所属): 佐藤博之(原子力機構・原子力科学研究部門原子力水素・熱利用研究センター小型高温ガス炉研究開発ユニット・安全設計グループ),青木 健(東工大原子核工学専攻)
研究課題名: 高温ガス炉の3S特性に関する研究
3S features of high temperature gas cooled reactors
研究期間: 平成26年10月1日~平成27年3月31日
抄録: 本共同研究では,高い固有の安全特性を有する高温ガス炉の3S(安全・核不拡散・核セキュリティ)特性の定量化を目的として,核不拡散性研究を進める東工大と,高温ガス炉の安全性向上に向けた研究開発を行う原子力機構の知見を活用した協力研究を実施する。今年度は,超ウラン元素燃焼・低減化を狙った高温ガス炉を対象に核不拡性の評価及び手法の検討を行うと共に,燃料要素健全性の観点から最も厳しい減圧事故時の安全評価を行った。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-05

研究代表者: 小栗慶之
研究分担者(所属): 小林憲正(横浜国大・院・工),松田知之(横浜国大・院・工),榎本真吾(横浜国大・院・工)
研究課題名: 模擬星間物質への陽子線照射による有機分子の生成
研究期間: 平成26年10月1日~平成27年3月31日
抄録: 地球生命の誕生には,生体関連有機物としての核酸塩基が不可欠である。本研究では宇宙空間内の分子雲環境下で核酸塩基が生成された可能性を検証するため,宇宙線を模擬した陽子線を模擬星間物質に照射し,生成する物質の分析を行った。その結果,アデニン等の核酸塩基類を検出した。これにより,これらが宇宙線により星間環境で生成し,隕石等により地球にもたらされて生命の起源となった可能性が示唆された。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-06

研究代表者: 西山 潤
研究分担者(所属): 原野英樹(産総研),松本哲郎(産総研),増田明彦(産総研)
研究課題名: 熱中性子挙動の解明に関する研究
研究期間: 平成26年10月1日~平成27年3月31日
抄録: 減速体系で生成される熱中性子挙動を正確に把握することは,原子力及び放射線応用の分野において重要である。本研究では減速体系内での熱中性子の挙動について,実験と計算の両面から詳細に解明し,測定手法と計算コードの高度化につなげることを目的とする。産業技術総合研究所において黒鉛パイルとAm-Be,Cf-252中性子線源を用いた熱中性子減速場における熱中性子の詳細測定とTSUBMAE2.5を使用したモンテカルロシミュレーションによる高精度の再現計算によって,計算モデル,評価済み核データの影響を評価した。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-07

研究代表者: 吉田克己
研究分担者(所属): 矢野豊彦(東工大・原子炉研),西村聡之(物質・材料研究機構)
研究課題名: Al4SiC4を焼結助剤とした炭化ケイ素セラミックスの焼結性及びその特性評価
研究期間: 平成26年10月1日~平成27年3月31日
抄録: 3元系化合物は,金属とセラミックスとを組み合わせた特徴を有するユニークな材料であり,高強度,高い電気伝導性及び熱伝導性,優れた耐食性,耐熱性,耐熱衝撃性及び機械加工性等の特性を有する。本研究ではAl,Si,Cからなる3元系化合物Al4SiC4に注目し,密度汎関数理論に基づく第一原理計算を用いたAl4SiC4の熱的・機械的特性の数値解析及びAl4SiC4の合成・焼結プロセスについて検討した。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-08

研究代表者: 吉田克己
研究分担者(所属): 矢野豊彦(東工大・原子炉研),You Yan(東工大院・原子核工学専攻),前田宏治(日本原子力研究開発機構),井上利彦(日本原子力研究開発機構),関尾佳弘(日本原子力研究開発機構),佐々木新治(日本原子力研究開発機構),勝山幸三(日本原子力研究開発機構)
研究課題名: 制御棒吸収材料B4Cの物性研究
研究期間: 平成26年10月1日~平成27年3月31日
抄録: 高速炉用制御材として炭化ホウ素(B4C)ペレットが用いられている。高速炉の安全性を維持するためには,制御材の安全性を維持することが重要であり,B4Cペレットの中性子照射挙動を十分理解することが必要となる。本研究では,高速実験炉「常陽」で使用されたB4C制御材について,燃焼度とB4Cの格子定数変化との関係を検討した。また,中性子照射によりB4C結晶内に生成した欠陥種を,等時アニール実験及びシミュレーションにより構築した結晶構造モデルをもとに検討した。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-09

研究代表者: 吉田克己
研究分担者(所属): 矢野豊彦(東工大・原子炉研),鈴木 達(物質・材料研究機構)
研究課題名: 配向性セラミックスの中性子耐照射性に関する研究
研究期間: 平成26年10月1日~平成27年3月31日
抄録: 物質の諸特性は,結晶面や軸方位により異なる場合が多く,多結晶体における個々の結晶方位を揃えたりするなどの配向制御は,近年特に注目されている組織制御手法の一つである。本研究では,強磁場中コロイドプロセスにより作製した配向窒化アルミニウムへの中性子照射試験を行い,中性子照射が材料寸法および格子定数変化に及ぼす影響,及び中性子照射が機械的特性に及ぼす影響を検討した。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-10

研究代表者: 千葉 敏
研究分担者(所属): 梶野敏貴(国立天文台),芝垣翔太(東大)
研究課題名: 中性子星合体r過程における核分裂の効果
Effects of nuclear fission in r-process associated with neutron-star neutron-star mergers
研究期間: 平成26年10月1日~平成27年3月31日
抄録: r過程での核分裂の役割に焦点をあてた本共同研究により,我々は次のパラダイムを提案した。(i) ニュートリノ駆動型,磁気回転駆動型超新星爆発におけるr過程により金属欠乏星に見られるr過程元素がつくられる。(ii) 超新星爆発から遅れて起こる連星中性子星の合体におけるr過程は核分裂によって特徴的な元素組成をつくり,(i)と合わさって太陽系のr過程元素組成をつくる。また,このパラダイムから要求される各天体現象の発生頻度は,本研究と独立な発生頻度の推定値と矛盾しないことを示した。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-11

研究代表者: 千葉 敏
研究分担者(所属): 小浦寛之(日本原子力研究開発機構先端基礎研究センター)
研究課題名: 総和計算による遅発中性子収率の精度向上に関する研究
研究期間: 平成26年12月1日~平成27年3月31日
抄録: β崩壊の大局的理論の改良を行い,β崩壊の核行列要素の計算に必要な1粒子準位密度の閉殻構造依存性を与える改良を行った。大局的質量計算模型「KTUY(小浦-橘-宇野-山田)質量模型」が与える殻エネルギーを用い,準位密度を計算して核行列要素の2乗の計算を行った。結果として個々の核種の遅発中性子割合のみならず,それらの総和計算で得られる平均遅発中性子放出についても熱中性子,高速中性子,14 MeV中性子に対しての改善を得た。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-12

研究代表者: 千葉 敏
研究分担者(所属): 岩田順敬(東大理),石塚知香子(東工大原子炉研)
研究課題名: 時間依存密度汎関数法による核分裂過程の微視的研究
研究期間: 平成26年12月1日~平成27年3月31日
抄録: 時間依存密度汎関数法をもとにした理論的枠組みで核分裂機構に関する研究を行った。これまで時間依存密度汎関数法では核分裂過程が再現できないことが問題となっていたが,核分裂の初期状態に相当する励起複合核にクラスタ相関を取り込み得る制限法を新たに提案することでこの問題を解決した。今後,より現実的な設定のもとで,同方法を用いて核分裂機構の解明に向けた研究を推進することを計画している。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-13

研究代表者: 千葉 敏
研究分担者(所属): 有友嘉浩(東工大原子炉研),萩野浩一(東北大理),石塚知香子(東工大原子炉研),細田大輔(東工大原子炉研)
研究課題名: 動力学模型に基づく統一模型による代理反応の理論的記述
研究期間: 平成26年12月1日~平成27年3月31日
抄録: 原子炉内で起こる核分裂過程の全容を把握するために,理論模型を構築しプログラムコードの開発を行った。代理反応を想定した低エネルギー反応を記述するため,融合過程にはチャンネル結合法を採用し,その後の過程は,動力学的手法であるランジュバン方程式を採用した。今回は統計模型コードを組み合わせることで,融合分裂過程における粒子放出を考慮した。コードの精度を確かめるため,実験データとの比較を行った。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-14

研究代表者: 筒井広明
研究分担者(所属): 坂本宜照(原子力機構),磯部光孝(核融合研),富田英生(名大),岡本 敦(東北大),飯尾俊二(東工大),松田慎三郎(東工大)
研究課題名: 核融合原型炉の基本制御に適用可能な計測の検討
研究期間: 平成26年10月1日~平成27年3月31日
抄録: 核融合原型炉で想定される計測環境(中性子束分布,γ線レベル,温度分布等)と設置空間の制約等踏まえ,基本制御に欠かせない磁気計測の成立性の研究に重点を置き,渦電流解析を行った。プラズマ電流変化の周波数が100 Hzを超えたあたりから,ブランケットの背面の磁場変化はブランケットの渦電流により遮蔽されることが分かった。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-15

研究代表者: 加藤之貴
研究分担者(所属): 中垣隆雄(早稲田大学),藤井祥万(早稲田大学)
研究課題名: 化学蓄熱材料の伝熱促進による高性能化 のための物性測定
研究期間: 平成26年12月1日~平成27年3月31日
抄録: 水酸化マグネシウム・水系の水和・脱水反応は,200~300℃程度で生じることから,この温度域において脱水反応による排熱の蓄熱と,水和反応による熱需要地での放熱サイクルを用いた蓄熱システムの構築が可能である。しかし水酸化マグネシウムは伝熱性能が低く,蓄熱・放熱の効率に大きな影響を与えるため,解決法の一つとして面圧付与による接触熱抵抗の低減を図り,定常熱流法を用いて測定した。その結果,約5%程度の熱抵抗の低減が確認された。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-16

研究代表者: 劉 醇一(東工大・原子炉研)
研究分担者(所属): 竹内雅人(大阪府立大・大学院工学研究科),加藤之貴(東工大・原子炉研)
研究課題名: 近赤外分光法を用いたベントナイト/水/金属イオン混合物の定性分析
研究期間: 平成26年12月1日~平成27年3月31日
抄録: 使用済核燃料を地層処分する際の緩衝材として用いられるベントナイト中に含まれる水分や金属イオンの存在状態や挙動を把握することを目的として,組成が異なるベントナイト/水/金属イオン混合物を調製し,拡散反射近赤外スペクトル測定による定性分析を試みた。その結果,金属イオン濃度の増加と共にベントナイトと水の相分離が顕著となり,本手法の適用可能範囲が限定的であることが示唆された。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-17

研究代表者: 近藤康太郎
研究分担者(所属): 羽倉尚人(東京都市大・原子力研),福田一志(東工大・技術部),小栗慶之(東工大・先導研)
研究課題名: タンデム加速器用冷陰極PIG負イオン源の最適動作条件
研究期間: 平成26年12月1日~平成27年3月31日
抄録: 東京都市大学原子力研究所ではタンデム加速器を導入し,運転に向けて現在整備中である。東工大―都市大との共同研究で,加速器用のイオン源としてメンテナンスが簡便であるPIGイオン源の導入をすすめている。本研究では磁場や引き出し電極位置などのパラメータを変化させながら,PIGイオン源の最適な動作条件を明らかにすることを目的している。今年度はPIGイオン源の設計・製作を行い,小型・軽量・低コスト化の実現に成功した。また不純物イオンを無視すれば,10 nAのビーム電流を達成した。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-18

研究代表者: 小原 徹
研究分担者(所属): 西山 潤(東工大),Julia Abdul Karim(東工大),尾形孝成(電中研),太田宏一(電中研)
研究課題名: 高燃機度燃料を用いたCANDLE炉実現性に関する研究
研究期間: 平成26年12月1日~平成27年3月31日
抄録: CANDLE炉は天然ウランあるいは劣化ウランを燃料とし,再処理プロセスを用いることなく高い燃焼度が実現できる炉であるが,その実現のためには燃料の健全性の確保という課題がある。本研究はこれを達成する方法を明らかにすることを目的としている。CANDLE炉心の燃焼解析を行った結果,金属燃料を用いメルトアンドリファイニングを適用するとCANDLE燃焼を維持しつつ燃料と被覆管の健全性維持の問題が解決できる可能性があることが明らかになった。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-19

研究代表者: 加藤之貴
研究分担者(所属): 劉 醇一(東工大・原子炉研),中川紳好(群馬大・大学院理工学府),石飛宏和(群馬大・大学院理工学府)
研究課題名: カーボン-固体酸化物系の複合材料によるエネルギー変換反応の促進
研究期間: 平成26年12月1日~平成27年3月31日
抄録: 燃料電池などのエネルギー変換装置に用いるカーボン-固体酸化物系の複合材料について,複合材料の細孔構造とエネルギー変換反応(メタノールの電極酸化反応)の速度との関係を検討した。その結果,メソ孔およびマクロ孔の細孔表面積が増加するに従い,メタノール酸化反応の活性が増加した。白金ルテニウムナノ粒子がメソ孔およびマクロ孔中の表面に担持されることにより,白金ルテニウムナノ粒子の分散性が向上し,活性が向上したことが示唆される。

▲ページトップへ

課題番号:共2014-20

研究代表者: 松本義久
研究分担者(所属): 岩淵邦芳,砂谷優実(金沢医大・医),福地 命,Rujira Wanotayan(東工大・原子炉研)
研究課題名: DNA損傷修復タンパク質リン酸化によるDNA修復,細胞死の制御
Regulation of DNA Repair and Cell Death through Phosphorylation of DNA Repair Proteins
研究期間: 平成26年12月1日~平成27年12月31日
抄録: 我々は,本研究に先立ち,DNA二本鎖切断修復タンパク質XRCC4の新規機能解析を共同して行い,XRCC4がDNA修復のみならず細胞死をも制御するという研究結果を得た。本研究では,XRCC4の機能を制御するリン酸化修飾に注目し,リン酸化状態特異的に反応する抗体,リン酸化部位変異体を用いた解析を行った。