筒井 広明

筒井 広明
原子力工学部門

職名
准教授
電話
03-5734-3465
Eメール
zc.iir.titech.ac.jp
研究室HP
https://tsutsui.zc.iir.titech.ac.jp/
研究者リンク
Web of Science | ORCID | Research Gate

研究の特徴

核融合プラズマ(完全電離プラズマ)の電磁流体的平衡、及び安定性解析を中心に研究しています。現在はこれらを基盤に、トカマクの設計・制御、磁場解析、さらには超伝導応用へと研究を発展させています。主に理論、数値解析が中心だが、トカマク・プラズマや超伝導の実験も行なっています。

紹介動画

研究の概要

  1. Virial 限界コイルを用いたトカマク装置の研究
    磁場と応力の関係を表す「Virial定理」に基づき、強磁場を発生するように最適化されたコイルを用いたトカマク装置、等々力2号を製作した。小型装置ながら、1Tを超える強磁場の発生に成功している。
  2. 先進トカマク運転に関する研究
    電磁流体力学に基づく計算コード等を用いて、トカマクの先進運転制御や、放電開始現象の解析、Disruption回避に関する研究を行なっている。
  3. コンパクト炉におけるα粒子閉じ込め
    核融合炉を設計する際には、核融合反応の結果生じるα粒子(ヘリウムの原子核)の閉じ込めは重要な問題である。本研究では、経済的な核融合炉として期待されている球状トカマク (ST: Spheical Torus) 装置におけるα粒子の閉じ込め計算を、軌道追跡モンテカルロコードを用いて行なっている。計算は保存系に適したスキームを使い、超並列計算機上で行っている。
  4. Virial定理による超伝導磁気エネルギー貯蔵用コイルの最適化
    超伝導コイルを用いてエネルギーを貯蔵する場合、蓄えられる磁気エネルギーはコイル及びその支持材の質量で制限されることが知られている。この関係をVirial定理と呼ぶが、従来の超伝導磁気エネルギー貯蔵 (SMES) 用コイルは、その理論の示す上限の数分の1のエネルギーしか貯蔵できなかった。我々は、コイルの巻き方を工夫することで、理論の上限までエネルギーを蓄えうるコイルを提案し、製作・実験を行い、理論を検証した。現在、実用化を目指し研究を行っている。

キーワード

核融合工学、プラズマ物理、超伝導工学、電磁場解析、エネルギー、数値解析